藤庭園緑化マガジン

庭木を伐採する際の注意点とポイント

2022/03/01 up!

■樹木の伐採

樹木には幼木の時は想像もできないほど背が高くなったり、大きく広がったりするものが数多くあります。
桜のように根の張り方が旺盛すぎて近くにある塀などに影響を及ぼす木もあります。
そのため木を植える際には、どれくらい生長するのかを知ることが大切です。
そのうえで、スペースや日当たり具合などを考えて、その木に適した場所に植えましょう。
また、枝葉を茂らせる木は手入れを怠るとあっという間に伸び放題になり、
そうなると時間をかけて剪定をしなければならなくなります。
「伐採」という選択は、樹木にとってはつらいものですが、
環境に大きく影響を及ぼしてしまう状態になれば、伐採も選択肢に入れざる負えなくなります。

●伐採が必要となる場合

・電線に届くほど伸びてしまった
・フェンスに枝ごと食い込んでしまった
・家やマンションに日差しが届かなくなった
・害虫や鳥の群れが集まるようになった
・塀の際で根が地上に盛り上がり、塀も傾きかけている
・害虫や病気によって治療の施しようがなくなってしまった
これらの場合、高さを減らしたり枝を切るといった剪定では樹形が乱れてしまうなど、
起こっている問題が剪定では解決できないこともあります。
そのようなときには、伐採することになります。

●個人で行える限界は高さが3mまで。幹の直径が20cm以下。

伐採の作業を個人で行うには限界があります。
一般的に、「高さが3mまで」「幹の直径が20cm以下」の樹木が個人で行える限界と言われています。
この範囲以下の場合でも、斜面に生えていたり、建物や電線の近くにある木などを倒さずに伐採する「特殊伐採」は危険を伴います。
無理をせず専門業者に依頼し、適切な方法で伐採する事を考えましょう。

●伐採は冬が最適

冬は空気が乾燥しているため、木の水分量が少なく伐採に適しています。
花が咲く木は、開花前に伐採すれば、蜂などの害虫被害の予防につながります。

☆豆知識☆昔から「大犯土(おおつち)」「小犯土(こつち)」の期間は土を触ると土の神様がお怒りになるといわれ、この日に伐採すると、虫が入ったり腐りやすくなると言われています。
偶数月のはじめと奇数月の後半がその期間に当たることが多いようです。

 

●伐採前の準備

・樹木に心を寄せましょう
昔から木には神や精霊が宿るといわれ、伐採する前にお清めや供養をする風習もあります。
美しい緑や花や実で楽しませてくれたことに感謝したり、先祖が大切にしてきた気持ちに思いを馳せたりすることが、何よりもその木の供養となるはずです。

・周囲の安全を確保しましょう
木の高さが高くなり幹が太くなるほど、また建物との距離が近いほど木が倒れた時の衝撃などの影響が大きくなります。
斜面にある木の伐採は特に危険なため、木を倒さずに「特殊伐採」という方法で伐採されることもあります。
万が一を考え、伐採時に枝葉が飛び散る可能性がある隣家などには声かけしておくとよいでしょう。
伐採業者は、これらを踏まえて安全な実施方法を依頼者と相談しながら行うことになります。

☆重機の入れない場所などは、無理せず業者に任せましょう
伐採する樹木の種類や形の他に、現場の環境も様々です。
周辺の道路が狭ければ大型の重機を入れることができません。
また、建物がそばにある場合や、傾斜地の場合の伐採方法も限られます。
環境に合わせて、安全に伐採できる方法を、伐採のプロである業者に相談しましょう。

 

庭に重機が入れない場合は、ロープをかけて少しずつ切っていきます。

●伐採した木の処分

低木や細い木であれば、土の中に残った切り株や根はシャベルなどで掘り起こし、
引っ張って抜きます。土や根が硬い場合は、水で濡らしてほぐすと抜けやすくなります。
完璧に根を除去したい場合は、除草剤を使用して枯らします。
個人で伐採した場合は、木の処分方法を地元の自治体に確認してみましょう。
ゴミ袋の大きさまで切り刻むことができれば、燃えるごみとして回収は可能です。

【幹の太い木の切り株の処分について】

・伐採した切り株を残す理由
伐採の依頼は、樹木が大きくなり過ぎて切らざるを得ない場合が多く、
伐採した切り株も大きくなります。
そのため、結果的に切り株を残して切ることが多くなります。
それは、幹が太くなるほど機材も必要となり費用が掛かります。
ただ、伐採後に根や切り株を放置していると、シロアリなどの害虫の温床となったり
ハチが巣を作ることもあるため、残した切り株の処理は適切に行うことが必要です。

・切り株の適切な処理方法

切り株に電動ドリルなどで何か所か穴をあけて除草剤を染み込ませ、
旺盛な樹木の根まで枯らす処理を行います。
除草剤が周辺の植物に影響を与える不安がある場合は害虫駆除剤を使っても効果が得られます。
雨などで薬剤が流されないように効果が出るまでの1週間以上はビニールシートで被せておきましょう。
切り株が弱ってきたら、まず切り株から遠い根の先からクワなどで掘り起こし切断していきます。
周辺の根を処理出来たら、切り株本体をシャベルで下からすくうように掘り起こします。
その後は、ゴミ袋に入るサイズまで刻むことができれば、燃えるごみとして回収されます。
※個人で処理できないような太い幹の切り株の処理についてはケガなどにも繋がるため
決して無理をせず専門の業者に依頼しましょう。

 

●樹木の異常を見つけたら早めに樹木医に相談を。

樹木は、生えている環境の中で害虫や病気と付き合いながら健康を保たなければなりません。
繰り返し害虫や病気に襲われる場合などは、専門知識がなければ、効果的な治療は難しいとされています。
そのため、状況がひどくなると伐採せざるを得なくなる場合もあります。

※樹木の治療は、その場だけの処置で改善するものではなく、何度も繰り返し処置を行い、薬も定期的にまかないと意味がありません。

・「樹木医」は、樹木のお医者さんです。

樹木医は、樹木に関する専門的な知識と技術のほか、周辺の自然環境や歴史・文化に関する知識も持ち、
樹木の様子を見て診断し、どこに異常があるのか、どのような処置をすれば元気になるかを判断し手当てを行います。
樹木が病気になっていたり、枯れかけたりしたのを見つけた場合は
早めに樹木医に相談すれば伐採にまで至らずに治療で回復させることができるかもしれません。
☆樹木医は、一般社団法人日本緑化センターから認定を受けて登録し資格認定したものだけが樹木医の名称を使うことができます。

☆プロの目線☆【思い入れのある樹木を大切にしたいという動きが】

近年は、自身の高齢化によってお手入れが困難になったという方からの伐採のご依頼も増えています。
しかし、長年我が家にある樹木はご先祖様から代々引き継がれたものや、ご自身が大切に育ててきた樹木でもあります。
そのような観点から最近は“庭木を譲る”というマッチングサイトなども登場しています。
思い入れのある樹木を大切にしたいという思いは、SDGsにも繋がりますね。

 

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