藤庭園緑化マガジン

植物の成長にかかせない水やりのコツとポイント

2022/03/16 up!

プランターや植木鉢に植えた木花が水不足で萎れてしまった時の思いは切ないものです。
水をやり過ぎると根腐れを起こすという知識が水やりのタイミングを遅らせてしまったり、うっかり忘れてしまうこともあります。
何とか復活を願いながら水やりをした後に植物がシャキッとした姿になった時は嬉しいものですね。
さて、今回は植物の成長に欠かせない「水やり」についてのお話です。

 

水やりのポイント

「水やり」には、
「植物の根に水を吸収させる」
「根が呼吸するために必要な酸素を送る」
「葉に付着したホコリやゴミ、虫などを流し落とす」
また、夏の暑い季節には「植物表面や土の温度を下げる」
といった役割があります。

このように植物の成長を助け適切な環境を保つために重要な水やりですが、
「水やり5年」と言われるほど、そのコツをつかむことは難しいともされています。

 

■水やりの基本は「一度にたっぷり」

水やりは基本的に「一度にたっぷり」行うことが大切です。
土の表面だけが湿るような少ない量では根まで水分が届きません。
また土の表面が湿っていると奥にある水分が引き寄せられて乾燥したり、
土の中に塩分が蓄積したりして育ちにくくなることもあります。

また、水をたっぷり与えることで水に含まれる新鮮な酸素を根に送ることができ、
土の中の二酸化炭素や根からの老廃物を押し流す効果も期待できます。

■季節によって変わる水やりの仕方

・水やりは涼しい朝のうちに済ませましょう。
朝に水やりをすると昼間に十分な水分を確保でき、
光を浴びながら活発に光合成を行えるからです。
ただし、季節によっては時間や回数を変える必要があります。

夏場は朝9時までの涼しい時間帯と夕方以降の2回行います。
昼間は気温が高く土の中の水の温度が高くなり過ぎて根腐れの原因になるので避けましょう。
水の温度は20~30℃を目安に水道の蛇口を全開にしてホースで1分間程度、放水します。
日射しが強いときに水やりをすると葉についた水滴がレンズの役目をして葉を焼いてしまうので注意します。

冬場の水やりは1週間に2回程度に抑えます。
暖かくなる午前10時から午後2時までの間に水やりするのが良いでしょう。
夕方に水やりをすると夜の冷え込みで水が凍って樹を傷めます。
水が冷たすぎる、または熱すぎると植物が育ちにくくなるので水の温度は10~20℃にしましょう。

春は最も植物が育ちやすい季節
春は土や植物の乾燥状態に目を配りながら午前中に水やりをします。
秋は土や植物の状態をチェックしながら1~2日に1回午前中に水やりをするのが良いでしょう。

■植物の生育時期や庭の向きによっても水やりの方法は変わります

お庭に植えた後2カ月間は1日2回、たっぷりと水やりをしましょう。
植えて間もない植物は、乾燥に注意して水をたっぷりと与え、
土に根づくことを促します。そして成長に合わせて水やりの量を減らしていきます。
植えてから約2年が経ち植物が成長すれば夏場や晴天が続くとき以外は頻繁に水やりをする必要はありません。
また、植物が植えられている場所によって日照時間や土の乾燥具合も異なります。
水やりのポイントも変わるので配慮して行いましょう。

・東向きの庭に植えた植物
朝から午前中にかけて盛んに光合成をします。午前中の水やりが最適です。

・西向きの庭に植えた植物
1日で最も土や植物が乾燥する夕方に西日を受けます。特に夏場は夕方に水やりをしましょう。

・南向きの庭に植えた植物
南向きの庭は10~14時ごろに直射日光を受けます。日差しによる熱を和らげるため、
特に夏場は朝夕の水やりが欠かせません。

・北向きの庭に植えた植物
北向きの庭は強い日差しを受けにくいため土はあまり乾燥しません。
土の乾燥具合を見ながら水やりをします。

■水やりの方法

水やりは株元から少し離れた周囲の土にゆっくりと注ぎましょう。
勢いよく水をかけると土に穴が空いたり、はねた泥が株元の茎や葉にかかって病気の原因になります。
水やりは水の量を調節しながら行うと良いでしょう。
ホースで水やりをするときは、水量を調整できる散水ノズルが便利です。
じょうろの場合は先に手を当るなどして水の量を調節しながら水やりをします。

中高木は根元のくぼみ(水鉢)に水がたっぷりと溜まるぐらいに水をやります。

土に中指を差し込んで第二関節まで湿っていれば大丈夫です。
ただし、植えている植物が乾燥を好むか、たっぷりとした水分を必要かによって水やりの量を調整する必要があるので専門家に聞くかインターネットなどで調べてみましょう。
水やりは、このようなポイントを参考にして行い、
土の乾き具合や植物の様子、病虫害の有無も同時にチェックしておきましょう。

☆職人の目線☆【水やりは場所や環境に合わせて変えることがポイント】

水やりは、植物を植える場所、置かれる場所ごとに頻度やタイミングを考えて行うことが大切です。
外庭・中庭・ベランダ・屋内といった異なる場所では日照時間や乾燥具合が異なってきます。
そのため、水やりの際は特に日陰になることが多い場所では土の乾き具合を確認しましょう。
また、季節や天気によってどれくらいの時間で土が乾くのかを場所ごとに知っておくとよいでしょう。

■鉢植えの水やり

軒下に植えた植物や花壇、鉢植えなども忘れずに水やりをしましょう。
鉢植えは土が乾いたら鉢の底から水が流れるくらいにたっぷりと水やりをします。
ただ、上から勢いよく水をかけると土の表面から鉢の周囲をつたって水が下まですぐに流れ落ち,根まで行き渡りません。
鉢植えは細口の水差しなどで株元からゆっくりと水を流し込んでください。

鉢植えの場合も夏場は朝の涼しいうちに済ませます。
ただし、朝にたっぷり水やりしても夕方までに乾いてしまうので,
夕方にもう一度、水やりをしましょう。
昼間に日射しが強く夕方までに乾燥している場合は日陰で鉢ごとバケツの水につけます。
冬は毎日の水やりの必要はありませんが、土が乾いたら涼しい午前中に水やりをしましょう。
夕方にすると水分を含んだ土が冷えて植物が凍ってしまうことがあります。

●雨水タンクで自然の雨水を有効利用

雨水タンクは雨どいから流れる雨水をためるタンクです。
庭の花や木、芝生への水やり、打ち水に利用すると節水につながります。
また、非常時に断水したときは、洗濯やトイレの洗浄にも使うことができます。雨水タンクの購入には助成金制度を設けている自治体もあるので確認してみましょう。
また、タイマーにセットした時間に自動で水やりをしてくれる自動灌水システムもあります。
毎日の水やりの手間が省けるだけでなく外出時や旅行のときに自動で水やりをしてくれるので便利です。

☆職人の目線☆【水やりを自動化する自動灌水システムの注意点】

近年、「自動灌水システム」を取り扱う日本のメーカーも出てきました。
設置が行いやすくなったほか、機能も充実してきています。
そのため広い庭や敷地の広いマンションや施設などで導入されています。
週何回、どのくらいの時間水を出すのかといった設定が可能です。
ただ、注意点があります。設置するルートから水が届かない死角ができてしまうことが多いことです。
水に対する植物の特性を知っていて定期的に点検も行える庭園管理の専門業者に設置してもらうか、人の手で水をまく場所と自動で行う場所を使い分けるのもよいでしょう。

 

園芸用の自動灌水システム(スプリンクラー)は、
プラスチック製のものが多く、紫外線で劣化しやすいため、
こまめにチェックして、2年に1度ぐらいを目安に交換がオススメです。

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